Tate st ivesのこと
さて、美味しい朝食がとれ気持ちがよい。
丁度良い時間になったところで、目の前のTate st ivesに向かう。
セントアイブスの街並は本当に美しい。
白い建物をベースに茶色の瓦のコントラストが軒を連ねる印象的だ。
その街並の中に、元々ガススタンドがあった敷地に、ELDRED EVANS AND DAVID SHALEV
というイギリスの建築家チームが設計し1993年に竣工されたTate st ivesがある。
ここもどうしても訪れたかった場所。
理由はいくつかあるが、信頼する知人の「屋上のカフェからの景色がまた最高なのですよ」
との言葉が忘れられないから。
ただ、Tateというと、どうしてもロンドンにあるTateモダンのイメージが先行してしまう。
そのTateモダンは現Tate ブリテンの展示・所有物を整理/分担する役割として2000年にオープン。
イギリスのアートシーンは90年代には、チャールズ・サーチが立役者となり,サブカルチャーから
大きなうねりを生み出したYBAのアーティスト達がいることは言わずもがなです。
フリーズアートフェアや、今では権威ある賞となったターナー賞もスタートし、
ダミアン・ハーストやトレーシー・エミンなどスターアーティストが生まれ、
NYに続きロンドンが現代アートの聖地になるにはTate モダンが重要な役割を
果たすことになったことは間違いない事実。
設計は今年アイウェイ・ウェイと共に、サーペンタインギャラリーのパビリオンも
担当した、スイスの建築家ヘルツォーク&ド・ムーロンが、元発電所跡地を大きく
コンバージョンして当時話題をさらったことも記憶に新しいことですよね。
今となってはロンドン市民の憩いの場であり、サウスバンクの観光スポットとしても成立しています。
無料であれだけ贅沢な現代アートが堪能できるのだから本当に素晴らしいと思う。
ただし、これは英国民の税金で賄われているのだから、旅行者の僕たちにとってはとても
ラッキーで有り難いことなのです。
そのことを理解しながら、大きなキャンバスのサイ・トゥオンブリーの絵画を眺めると本当に
感慨深く思えてくる。

さてさて、
わざわざ訪れたこのTateセントアイブスはロンドンのTateモダンとは全く思考が異なる
美術館だと思うのです。
何故なら、まずはTateと違いエントランスで入場料を払う。
日本人の僕たちからしたら当たり前の行為だけど、ロンドン市内の大きな美術館になれている
とちょっと損した気分になる。
それは致し方ないけど、僕はこの小さな美術館が一瞬で好きになった。
以前、訪れたことのあるコペンハーゲンのルイジアナ美術館は、世界でも希有な自然と
モダンアートが調和したこのうえなく美しい美術館でありどこかシンクロする。
そう、このTate st ivesもスケールは違えども、自然の美しさを堪能できる素晴らしい美術館なのです。
Tate の地方分館であり、非常にコンパクトでどちらかと言うとギャラリーといった趣で
とても親しみ易い。
もとガソリンスタンドであった歴史的背景から、シリンダーの形状をイメージさせた
半球体の建築物に入るとスキップフロアになった館内は奥行きを感じ、白い半球体の空間は、
母体の中に包まれているかのような安堵感がある。
1920年代に芸術家住み始めアーティストコロニーとなったセント・アイブス。
イギリスを代表する画家であるベン・ニコルソンやその妻である彫刻家のバーバラ・ヘップワース
など様々なコーンウォールを代表するアーティスト達の作品からコーンウォールのコンテクストが
楽しめることも理由のひとつです。
そして、知人の言葉とおり、最上階のカフェでお茶をしながら、セントアイブスの景色を眺めた。
ここはイギリスでもっとも南西にある美術館であり、その景色はこの上なく美しい。
あいにく天候は変わり易く、雨や雲が見え隠れしていたため、
室内からの眺めであったがそれもまた格別であった。
そして、僕が訪れた時は、タイミングよい事に、アレックス・カッツ展が開催されていた。
まさかここに来て、現存する現代アートのアーティストの中でも重要な、
カッツの作品をみれるなんてとてもラッキーとしかいいようがない。
彼の50年代からの作品は30以上のキャンバス作品に加え、コラージュ作品、
これは初めて目にしたのですが、ちょっと鳥肌もの。
MOMAで見るカッツもよかったけど、僕はコーンウォールの地がとても似合っている気がした。
それは彼の描くスタイルと色彩にあるように思う。
カッツが、NYのロフトで描く映像をぼーっと眺めながら、
この小さい美術館に予定より長くの時間を費やした。
滞在時間の長さが訪れた場所の素晴らしさを物語る、ものさしのような気がする。

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by trouville | 2012-07-17 22:48 | life
セント・アイブスのこと その1 >>


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